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今日は日が長いそうだ。 たまっていた洗物を片付けて、持ち物の整頓をして、 ゆったり過ごして、そして眠って……
まるで森にいた頃のよう。 ゆらゆら緩い時間を、何をするでもなく眺めて送る。 長い時を生きる自分にとっては、 一日は、たった一日。 欠伸で過ぎる一日。
ここ暫く、そんな一日に色々なことが詰め込まれていた。 だからこそこうして穏やかに過ごせる今日は、 どうも気が緩む。
記すべき細々としたことは、 またそのうち。 そのうち、提出用でない手帳へ書き出すかもしれない。 そのまま、かもしれない。 とにかく今日はこのまま、ゆったりしていたい。
ああ手紙だけ。 手紙だけは少し書こうか。 どのくらい書けるか。書けないか。
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「…ああ眠い」
睡魔がそのまま吐き出されたような、張りのない声で呟く。 手紙を書く手を止め、机に顔をのせ、もたれる。 頭の重みから開放された首と肩に、ふんわり羽がはえたような感覚。 心地よい。
『頭ってやつは、どうしてこんなに重いんだろうなぁ…』
別に答えを求めているわけではない。 ただテロップのように頭を流れる、そんな文を追いながら 眠りに ゆっくりと 落ちていった。
考え事。 お絵描き好きコミュニティでイベントをやろうかと思ってな。 絵しりとりと絵チャットは行っているゆえ、「お題をきめてお絵描き大会」 これなんかどうだろう。 そこで思いついたお題 「ブラックデー※」 (※ブラックデー(4月14日)=バレンタインもホワイトデーも関係がない者、もしくは敗者が、 黒い服でお洒落をし、黒い麺やブラックコーヒーをすする日) ついこの間はバレンタインデーで島中盛り上がっておったようだしの。 じゃぁなぜホワイトデーじゃないのかというと、 私に関係がないからやはりメジャーなものだと他でも何か行われるだろうし、 また期限が早いと、手の遅い私には準備進行がままならんだろうなと。 さて、コミュニティ内で参加者を募り、その中でアミダクジをして当たった者を描き合う、くらいなら手軽に出来そうだが。 もっと簡単にするなら、黒い衣装に身をつつんだ絵を自分で用意して使用する、というところか。 余裕があればコミュニティ外に広げてもよいかもしれんが、やはり管理が大変そうかな。 そういえばもしロゴが必要になるなら、私には出来んなぁと今気付いてみたり。 こんな具合に、方向性からして頭の中でうまくまとまらんでのぅ。 せめて相談相手がいれば良いのだが……ふふ、ふふふ。 もう少し考えたら、コミュニティの方でも尋ねてみることにする。 まぁ、2月も先の話だしな。のんびりと。
再び遺跡へと歩を進める。 『変態』から、歩行雑草の兄とやらを助けにいかねばならない。 「…一体何のために、この島へやってきたのだっけ」 一瞬、瞳に迷いが揺らめいた。 だがまぁ、細かいことを気にしている場合ではないのだろう。 そうだ。 財宝とやらが一体どこに隠されているかすら、まだわからないのだ。 『変態』の元に何か手がかりがあるかもしれない。 宝に繋がるものが見つかるかもしれない… 自分を言い聞かせるかのように、一人呟く。 「まぁ、困っている者は助けておくに限る。情けは人の…」 突然、巨大な咆哮が地面を震わした。 前方の砂がもうもうと舞い上がり、その背後に揺らめく影が3つ。 …まずは、眼前の敵。 逃げ腰になる気持ちを隠し、微笑んでみせる。 「さぁて、あまりてこずらせてくれるなよ」