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再び遺跡へと歩を進める。 『変態』から、歩行雑草の兄とやらを助けにいかねばならない。 「…一体何のために、この島へやってきたのだっけ」 一瞬、瞳に迷いが揺らめいた。 だがまぁ、細かいことを気にしている場合ではないのだろう。 そうだ。 財宝とやらが一体どこに隠されているかすら、まだわからないのだ。 『変態』の元に何か手がかりがあるかもしれない。 宝に繋がるものが見つかるかもしれない… 自分を言い聞かせるかのように、一人呟く。 「まぁ、困っている者は助けておくに限る。情けは人の…」 突然、巨大な咆哮が地面を震わした。 前方の砂がもうもうと舞い上がり、その背後に揺らめく影が3つ。 …まずは、眼前の敵。 逃げ腰になる気持ちを隠し、微笑んでみせる。 「さぁて、あまりてこずらせてくれるなよ」