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たどり着いた島は、たくさんの人、獣、生き物であふれかえっていた。 「こんなにも沢山の探索者がいて、財宝など持ち帰れるのでしょうか…」 道端でもらった草を荷袋にしまいながら、一人ごちる。 この島に、そこまで莫大な財宝が隠されているというのだろうか? なんとも信じがたい話だ。
「…はぁ」 ここに自分を送り出した男、 その男が家でダラけている姿を頭にえがき、小さなため息がこぼれた。
「まぁ、見つからなければ見つからないで、適当に何か買って帰りましょう。 とりあえず、覗いてきますか…」
触角を指の先で弄びながら、ゆるい足取りで歩き出す。 加わった人々の列、その進む先には─ 草地に突き出た石造りの建物、 そしてその巨大な入り口が、ぽっかりと口をあけていた。