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久々の遺跡外。 美味い物を食べ、落ち着ける宿を…と思うておったが、 いきなり体調を崩してしまい、我がことながら驚いた。 いやまぁ、サイコウシンの悪戯ということで、すぐに復活したのだが。 まことサイコウシンという者は人が悪い。 …はて、人なのか? それはともかくとして。 再び遺跡へ入るための準備を整え、荷物をまとめる。 …持ち歩けるアイテムが少ないひ弱な体は、やはり枷になってしまう、か。 遺跡で拾い集めた素材、バニラと自分のための食料、 全て持ち歩こうとすれば結構な嵩、そして重量となってしまう。 「もう少し様子をみて、どうにもならんようだったら筋トレも考えねばならんかのぅ。」 ムキムキな自分など、考えたくもないが。 何よりそんな面倒くさそうなこと、本当なら手を出したくはないのだが。 「ふぅ」 小さくため息をつき、処分するアイテムをよりわける。 「…前向きに、考えねばな」 視線の先には一匹のムカデ。 その蠢く足が目に入ったところで、慌てて目をそらす。 荷袋の口を閉じ、宿の窓から空を見上げた。 寒々しさをたたえた夜空は、突き抜けるような群青を張り詰め、静かに広がっている。 まだまだ寒さは続くのだろう。 暖かい格好をして、早く寝てしまうに限るだろう。 「明日からまた暫くは遺跡の探索が続く。早く寝て、ゆっくり休めよバニラ。…お休み。」